中学生の頃、ギター教室に通い始めた。
最初はアコースティックギターを普通に教えてもらっていたのだが、先生の専門が実はクラシックギターで、次第に影響されて途中からクラシックに転向した。
習い始めた当初はクラシックに全く興味がなく勝手に毛嫌いしていたのだが、先生や周りの生徒さん達の弾く姿を見ていたらとても格好よく、気づいたらどっぷりその世界に浸かってしまっていた。
バッハやアルベニス、グラナドスなどのスペインの作曲家、ヴィラ・ロボスなどの南米の作曲家やセゴビアやジョン・ウィリアムスなどのギタリストが好きになった。
また、クラシックだけでなく、先生の家のレコードで聴いた岡林信康の「それで自由になったのかい」や、同じ教室の大学生の長渕剛の弾き語りにも衝撃を受けたりした。
おかげで学校の友達とは全く話が合わなくなったけど。
(当時はビジュアル系とヤンキー漫画ブームの真っ只中で、両方とも苦手だった)
その教室での先生や様々な年齢層の生徒の人たちといろんな所へ行ったり、様々なことを語り合ったりした経験は何物にも代え難く、田舎の閉塞的な生活の中では知り得なかった、世の中にはいろんな人がいて、いろんな考え方があるということ、今ある環境が世界の全てではないことを知ることができた。
それは家や学校にほとんど居場所を見つけられなかった自分にとって、とても大きなことだったように思う。
10代半ばという不安定かつ感受性の豊かな時期にあって、だいぶ嫌な思いをしたこともあったけど、そのギター教室での付き合いは本当に唯一の救いだったし、今でも大切な記憶となっている。
何かで10代の時に30代の友達がいるのがいいって聞いたことがあるけど、心から共感する。
今全く10代の人と接する機会がないのだけど、これから先そういう繋がりが自分でも持てたらいいなと実は密かに思っている。
ということで10代の友達、募集してます笑
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