喜ぶべきこと

こんにちは。

やはりかなり更新に間が空いてしまいましたが(気づけば半月以上)あまり気にせず行きます。

前回と同じく本の話。

この二週間で読んだのは以下のものでした。

 創作の極意と掟/筒井康隆

 とまっていた時計がうごきだした/細野晴臣

 惑星の風景/中沢新一

 はい、チーズ/カート・ヴォネガット(訳 大森望)

そして現在は岩波文庫の尾崎翠「第七官界彷徨 琉璃玉の耳輪 他四篇」を読んでいる。

尾崎翠は地元の大先輩で、初めて読んだけど独特の文体が不思議な世界を描き出していておもしろい。

ここ最近は色々立て込んでいることもあってなかなか本を読むペースが上がらず、かなり残念だけど。


本を読みふけっていると、よく思い出すのは母方の祖父のことである。

母の実家に行くと、居間に年中置いてあるこたつに入った祖父の周りは本で埋まっており(しかもそれがほぼ現代農業という雑誌)いつもそれを読んでいるかブツブツ何事かを言っているような変わった人で、「頭はいい人なんだけどね…」と何ともいえない複雑な表情を浮かべながら母はよく言っていた。

気難しい祖父とは対照的に、祖母はあっけらかんとした明るくおもしろい人で、若い頃は大分祖父に苦労させられたらしいが、97という高齢ながら今でも元気でいる。

小さい頃からそれほど話したことがなく、母から結構文句を聞かされて来たこともあり、祖父の印象はあまりいいものではなかったけど、一日中本を読んでいるような休みの過ごし方をしていると、自分の中にその祖父の血が脈打っているのを確かに感じる。

血のつながりはどうしようもないし、それを良いとも悪いとも言えない。

でも本を好きになったことに、もし祖父の存在や遺伝子が関係しているとしたら、それは喜ぶべきことなんじゃないかなと今は思う。

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