この間仕事中に、ふいに
「まっちょ、まっちょめぇぇん」
と口から出た。
「…?」
「…なんだっけ、これ」
しばらくして思い出した、「YMCA」で有名なグループ、ヴィレッジピープルの代表曲「Macho Man」である。
思い返してみるにつけ、この曲が自分の口から発されたのは初めてであり、また特別この曲が好きだとか、思い出があるとか、そういったこともない。
つまり、思い入れなど全くない、世代も違うしそんなに何度も繰り返し聴いた訳でもない曲が、突然口から発される、という不思議な現象が起こったことになる。
でもよくよく考えるとこういうことは何度もあった。
全然好きではないと思っている曲が、なぜか頭の中でループする、つい口ずさんで何の曲だったか考える、など、よくある。
フロイトは、言い間違いが本心や無意識下で思っていることを表面化する、と書いていたが、それと同じようなことが起こったのではないか、これは、と思ったのである。
つまり、この「Macho Man」という曲が自分の無意識の部分に深く作用し、記憶されていて、それがふとした時に表面化したことになるのではないか。
そう考えると、なぜか頭から離れない曲、ふと口から発される曲には、人間の中の深い部分を刺激し、留めさせるような「何か」があるはずである。
専門家の話を聞いてみたい気もするが、そういう知り合いもいないし、よくわからないのだが、記憶に残りやすいフレーズ、韻の踏み方、言葉と音楽のリズムなどがあるのかもしれない。
そういった曲を作れるというのは音楽をやっている身としてはある意味理想というか、目指すべき所の一つ、という気がする。
(意識して作れるものかはわからないけど)
このことについては、もうちょっと調べたり、考えたりしてみたいと思う。
ということで今日はこれで終わります。
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