道を歩いていた。
上には電線があり、その影がアスファルトに落ちている。
その上を通っていると、自分の影が揺らいで見えた。
ニット帽をかぶっていたのだが、その一番上の尖った部分が、電線の影に引かれるように、動く。
二、三本電線が走っていたので、歩く時の自分の身体の傾きによって影響される電線の影が違うため、非常に奇妙な影の動きになっていて不思議だった。
色彩は光の反射によって認識されるものなので、光が何か物体に遮られる=影ができる、ということになる。
自分が動き、他の物体の影と自分の影が交差する時、二つは合わさるのだが、その本当にギリギリの所、くっつくかくっつかないか、という時に、影はもしかしたら他の影を引き寄せているのではないか、ということである。
非常に微妙な話であるが…
影の専門家ではないので理屈はっきりわからないが、現象としてはそれは起こっていると認識した。
⬆︎デフォルト
左に先端の影が引き寄せられている?
今度は右に。
物の形が変わっていないのに影の形が変わっているということは、考えられるのは光の当たり方、強さなどであるが、ほぼ同じ時間の同じ日差しの元での出来事なのでほとんど変わっていない。
あとは当たる角度、ということになるが、そこまで如実に変わるほどの移動はしておらず、不思議である。
その後歩きながら光や影、色について考えていたのだが、色というのは光の波長の吸収と反射によって決まるようである。
光には様々な波長があり、物体にはそれぞれ表面で反射される波長と吸収される波長があり、それによって認識される色が異なる。
鏡のように光を反射することによって、周囲のものを映すことができるということは、周りの物体にもこちらのことが映っている、ということだ。
鏡のように映ったこちらの姿を見ることはできないが、光は常に互いに反射し合っているので、そのものが存在するというだけで関係し合っていることになる。
自分が視覚で認識できているかどうかに関わらず、存在するモノとモノ(人と人、人とモノでもいいが)は光の反射によって関係し合い、互いを互いに映し合っているのだと考えると、興味深い。
光とはエネルギーなので、周りの環境によって得られるエネルギーの種類や質が変わってくる、と考えると、少しスピリチュアルな感じの話になってきてしまうが、あり得ない話ではないかもしれない。
昔から色が精神や身体に与える影響というのがあるが(赤は興奮する、青は落ち着くとか)そういう光の波長との関連も考えられる可能性はある。
とにかく、光と影、色などの関係性というのは興味深い、ということで、終わります。
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