子どもの頃、お小遣いがなかった。
友達と近所の駄菓子屋などに行っても、いつも見ているだけなので、見かねた友達が何かおごってくれることもあったし、ビックリマンシールが流行っていた時は、みんなシールを取ってチョコを捨てていたので、それを貰って食べたりしていた。
基本的に家におやつもなかったので、お菓子にも飢えていたのである。
親戚付き合いも少なく、お年玉もあまりもらえなかったので、とにかく慢性的に金欠であり、たまに親が持って帰ってくる内職を手伝って駄賃をもらうくらいしか収入を得る手段がなかった。
そんな状態が高校に入るまで続いたのだが、高一からはじめたバイトによって、一気に月二万くらいは入るようになった。
それによって自由に使えるお金のバブルが来てしまい、抑圧されていた物欲が一気に噴出、ちょうどその頃洒落っ気が出てきて服をよく買うようになり、バイト代が入るとすぐに服屋に買い物に行き、給料をほぼその日に使い切ってしまうようなルーティーンになってしまった。
ほぼはじめてお金を手にした印象は「お金ってすぐなくなるな」だった。
我が家は全然裕福ではなかったし、親の教育方針などもあったのだとは思うが、自分のこういった経験を振り返る限り、小さい頃から毎月お小遣いをあげて、その中でやりくりする術をちゃんと身につけさせる方が良かったのではないかな、と今は思う。
本当にうちの親はお金も渡さなければ、お金がどういうものかということも教えてくれることもなかったので、実際に手にした時に耐性が何もなかった。
なので、もう少しお金に対することや接し方を教えた方が、後々の為にもプラスになるような気がするのだ。
他の家では普通にそういうことが行われているのかもしれないが。
この前読んでいた本がショーペンハウアーの幸福論だったのだが、その中に、貧乏な育ちの者は金を得ると浪費しやすく、ある程度資産のある家で育った者は親からの教育もあるし、財産がどういうものかわかっているので堅実に資産を維持する、と書いてあって、それ俺のことやんって思った。
自分は未だに全然お金をうまくやりくりできないし、その至らなさを親の教育のせいにするつもりもない(ってこんな文章を書いている時点しているかもだが笑)けど、もし将来子どもができたらそういうことはちゃんと教えたいなと思う。
お金って放っておくと、ほんとすぐなくなる。
かといって稼ぐ方法もろくにない。
金持ちになりたいわけではないが、金銭的に苦労しないこと、これは人生に於いて非常にプラスが大きい。
人生に於いて大切なのは、まず健康、それから苦労しないだけの資産、とショーペンハウアーも書いていたし、その通りだと思う。
(件の本は女性と人種差別的なことに対する内容を除けば、概ねそうだなぁと思うことが多く、わかりやすくて良い本だった)
ああ〜苦労しないだけの資産、欲しいなぁ〜
ってほとんどの人が欲しいか笑
結局みんなその為に働いたり、資格を取ったり、株やったり、してんだもんな。
全ての人の幸せを祈るなら、まず貧困をどうにかしないとどうにもならないかもしれないな、と、いきなり規模がでかいこと書いてますが、やっぱり思う。
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