列車には一般的に、壁沿いに座席が付いているタイプと壁面と垂直に二、三席ほどの座席が並んでいるタイプとがある。
現在の東京の列車は基本的に壁沿いに付いているタイプばかりで、新幹線、有料の特急電車などしか垂直タイプはほぼない。
しかし少し地方に行くと垂直タイプのボックス席になっているような車両が一般的なように思う。
なぜそうなっているのか、様々に考えられているのだとは思うが、乗り心地といった面では垂直タイプ、車載人数の面では壁面タイプが有利ということだろうか。
地方は場所にもよるが、東京などよりは列車の利用人数が少なく、旅行者などもいるため、乗り心地重視の垂直タイプが主流なのかもしれない。
単純に車両の大きさもあるかもしれないが。
少し違和感があるのが列車内での飲食についてで、垂直タイプであれば飲食してよく、壁面タイプではマナー的にあまりよろしくない感じがある。
普段壁面タイプで全く飲食しない人でも、新幹線やローカル線に乗ったりしていると自然と弁当を食ったり、ビールを飲んだりする。
同じ列車であるが、その辺は結構不思議である。
確かに新幹線や特急などは飲み物用のホルダーがついていたり、テーブルがついていたりと何かと飲食しやすい設計がなされている印象がある。
確かに埋まっている壁面式の列車の座席で弁当を広げて食っていたら、周りの人は嫌かもしれないが、空いていてあまりそういった迷惑のかからなそうな状況であれば、別に飲食しても問題ないと思うのは僕だけなのだろうか。
話は変わるが、ここまで頑なに「列車」で通して来たのには理由がある。
日本の鉄道は全て電化されている訳ではなく、蒸気機関車もあるし、うちの地元（鳥取）はディーゼル車である。
それなのになぜかみんな「汽車」と呼ぶが…
僕が東京へ来てから地元の友達から電話がかかって来た時「今電車に乗っているから、降りてからかけ直す」とメールしたら、「電車なんて、お前も変わっちまったな…」と返事が来たことがあった。
田舎で列車を使うのはマイノリティであり、基本的に大人は皆車移動なので、なかなか列車環境は整備されないし、隅に追いやられている印象がある。
鉄道の路線や駅、そこからの距離で家賃が違ってくるのは一部の都会の現象であり、田舎のほとんどは鉄道などあまり生活に関係なく、どこかへ旅行した時に使う程度だろう。
ということは、単純に乗る人数が少ないから飲食が許されているのかもしれない。
新幹線や有料特急で飲食OKなのも、それなら説明がつく。
都会では、みんな電車の中で飲食したいのに我慢していて、本当はローカル線のボックス席のようにビールと弁当を買って一杯やりたいのかもしれない。
壁面式の電車でそんなことをしていたら白い目で見られることこの上ないが、痴漢や恥部の露出（一度やっている人を見たことがある。捕まえられて駅員さんに突き出されていた…）、ケンカや嘔吐、大声を上げたりなどはあっても、座席で弁当を広げ酒盛りをしている人、というのは本当に見かけない。
チェックしたことはないが、もしかしたら通常の電車のホームの売店などでは酒類は販売していないのかもしれない。
都会にも「酒盛り列車」みたいなものがあれば利用する人もいるかもしれないな、とふと思った。
酒盛りしながら最寄りの駅まで帰れるというのは非常に便利だが、寝過ごしそうだし、後片付けも大変そうなので、あまり推奨はできないかもしれないが…
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