ふがいないや

少し前まで、「造詣」という言葉を「ぞうし」と読んでいた。

しかし実際の読み方は「ぞうけい」であり、まだ不意に出会った時など、まず「ぞうし」と心の中で読んでから「ぞうけい」に変換している。


よく考えてみるとそういう言葉って結構あって、「琴線」というのも、ずっと「ことせん」と読んでいて、友達と話している時に「きんせんだよ」と指摘され、赤っ恥をかいたことがある。

他にも「適宜」を「てきじ」「てきせん」などと適当に読んでいたのだが、スマホで打ち込もうとした時にどうしても出てこなかった。

途方に暮れたが、地道に読めそうな文字を当てていって「てきぎ」と読むのだとようやく行き当たり、はじめて知った。


本を読んでいて、これはなんて読むのだろうって言葉はわりと出てくるのだが、意味はわかるし口に出す訳ではないのでそのまま進んでしまうことは結構ある。

本当にこれは存在する単語なのかと思うような構成の言葉もあったりして、書いている側の創作なのではないかと密かに思ったりする。


由来を勘違いしていることも結構ある。

、子どもの頃親が言っていたのを聞いて「仲人」を「ナコード」という英語だと思っていた。

「レコード」「アコード」などの様なイメージである。

他にも「ハイソ」という言葉、「あの地域はハイソな人々が住んでいる」なんて風に使ったりするが、ずっと「清楚」とか「瀟洒」みたいな類の言葉だと思っていた。

英語の「ハイソサエティ」の略だと知ったのも、結構大人になってからである。


こういう感じで、漢字は見たことあるし意味は知ってるけど読み方を間違えているとか、音だけ知っていてどういう言葉か勘違いしている場合もあるし、すぐに思い出せないけどもっともっとあると思う。

パソコンやスマホで打ち込む場合、漢字はわかっても読み方がわからないと書き出すことは難しく、あとは部首などを頼りに調べるほかなくなり、非常に面倒である。

読めない漢字を撮影すれば読み方の出てくるアプリとか無いのだろうか?

いや、知らないだけでもう存在するかもしれない。


「適宜」の「宜」なんてほとんど他に使っている言葉を見たことがない。

あ、宜保愛子はこの「宜」ですね。

(というか宜保愛子がもうわかんないか…笑)

「宜」って今調べたら、「良」「善」「好」などと同じような「よい」って意味らしい。

知らなかった。

「適宜」なんて、レシピなんかでよく使われている単語くらいのイメージであった。


いい歳して知らないことがたくさんあって、恥ずかしいことこの上ない。

カタカナの言葉なんてわからないものだらけであるし、次々新しいものが導入されるので全然追いつけない。

しかし結構実際の使い方とは違っていたり、和製英語だったりすることも多いから不思議である。


少し話は変わってくるが、一時的な流行のみですぐ使われなくなる言葉もあれば、意外と定着して長く使われる言葉もあったりする。

だいぶ前に厚かましいおばさんのことを「オバタリアン」と呼ぶのが流行ったことがあったが、これホラー映画の「バタリアン」をもじった言葉だったって、誰が今さらそんなこと知ってなるほどって思うのか。

ネタが古すぎて、三十五歳以下にはわかるかなぁ〜わっかんねぇだろうなぁ〜(古っ)


昔とんねるずさんなんかが全然自分たち世代の知らない様な古いネタを話して、でも何かそれがおもしろい、みたいなのってあったけど、今の若い世代にもそういう感覚あるんだろうか。

思考がもう完全におっさんですが、少し興味ある。

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